中國伝統衣裝の漢服、新たなファッションに 海外にも発信
ソース:新華社作者: 2023-05-26 10:51
洛陽市の洛邑(らくゆう)古城で、漢服姿で自撮りをする観光客。(2月22日撮影、洛陽=新華社記者/李安)
中國ではここ數年、漢服文化の人気に火が付き、海外にも発信されるようになった。漢服は中華民族の伝統衣裝の中で最も代表的な服裝とされ、漢服を著ることは今では若者にとってファッションや自信を表現する新しい手段となっている。
中國服裝協會が調査會社の艾瑞諮詢集団(アイリサーチ)などと共同で発表した「2022年中國新漢服業界発展白書」によると、漢服の市場規模は15年の1億5千萬元(1元=約20円)から21年には101億元に拡大し、消費者數は1千萬人の大臺に乗った。今年に入って、「漢服體験」に代表される新しい沒入型の楽しみ方が若者の間でますます人気を集めている。中國の生活関連サービス大手、美団のデータによると、「漢服體験」というワードの検索數は4月23日時點で前年比3?8倍に増加。陝西省西安市、河南省洛陽市、江蘇省蘇州市が検索上位3位を占めた。
洛陽市では、市內の至る所で「タイムスリップ」してきたかのような漢服姿の観光客を目にすることができる。美団のデータによると、4月以降、同市を訪れる旅行商品の受注件數は前年比で3?5倍に増加。「漢服體験」を売りにした古い街並み「洛邑(らくゆう)古城」が市內一の人気観光地となり、周辺にある漢服店300軒余りの売り上げを大きく押し上げた。艾瑞諮詢のデータによると、消費者の年齢構成は35歳以下が71?4%を占め、うち18~25歳が3割近くに上っており、將來的に消費を大きく伸ばす可能性がある。國內の漢服市場の規模は25年までに191億1千萬元に達する見通しだとしている。
多くの団體や個人も漢服文化を世界に広めようとしている。今年の春節(舊正月)期間中、大勢の漢服姿をした中國人留學生が大英博物館に集まり、春節の風習にのっとって菓子を配り、新年の喜びを分かち合った。ある留學生は「子どもたちが漢服姿の私たちを見て、興味津々で一緒に寫真を撮りたがったので、春節にまつわる話を聞かせてあげた」と誇らしげに語った。
浙江省義烏市出身の白川(はく?せん)さんが、漢服文化を広めようと漢服に身を包んだ映像は、米ニューヨークのタイムズスクエアの巨大スクリーンに映し出された。白さんは「このような形で中國の伝統衣裝の美しさを世界に紹介したかった」という。
世界各地で開かれる「漢語橋」世界大學生中國語コンテストや「中國文化デー」などの催しでも、漢服を著る外國人が年々増えている。中には、中國の伝統文化をこよなく愛していることを表現したいと、漢服の作り方を學ぶ人までいる。北京市に住む米國人ジョンメイ?アーボンヤ(JongMay Urbonya)さんは中國の伝統衣裝が大好きで、よく漢服姿で公園のあずまやや樓閣を散歩している。彼女は「美しいものを愛する気持ちに國境はない。中國の伝統文化には、時空を超え、國をも越える無限の魅力がある」と話している。
編集:董麗娜
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