「北京大學(xué)蔵秦簡牘」が出版 秦代の社會を示す貴重な資料
ソース:新華社作者: 2023-06-02 10:18
上海古籍出版社が出版した「北京大學(xué)蔵秦簡牘(全5巻)」。(資料寫真、上海=新華社配信)
中國の北京大學(xué)が所蔵する古代の簡牘(かんどく、文字を記した竹札や木札)「北大秦簡」の研究成果が5月27日、「北京大學(xué)蔵秦簡牘(全5巻)」として上海古籍出版社から出版された。考古學(xué)者が10年余りをかけて研究、解読した成果をまとめており、戦國時代から秦始皇帝時代までの政治や経済、文化を解き明かしている。
北京大學(xué)蔵秦簡牘は「睡虎地秦簡」「岳麓書院蔵秦簡」に続いて発見された重要典籍関連の秦簡牘であり、2千年にわたり失われていた書籍を多く収録する極めて貴重な歴史文化遺産となる。
北京大學(xué)が香港の學(xué)術(shù)財団から秦簡牘の寄贈を受けたのは2010年で、竹簡10巻計762枚、木簡21枚、木牘6枚、サイコロ、算木などが含まれていた。書かれた時期は戦國時代末期から秦始皇帝時代で、筆跡ははっきりとしており、保存狀態(tài)もよく、形式も多様だった。
學(xué)術(shù)界は北京大學(xué)蔵秦簡牘について、過去に発見された秦簡と異なり、初めての発見となる內(nèi)容が多く含まれると指摘する。それらには當(dāng)時の人々が書いた散文や詩賦、「女性の徳」を論じた最古の文章、宇宙に対する仮説「三方三円」などがある。
女性の徳を論じた「教女」は、後漢の班昭(はん?しょう)が記した「女誡」より300年余り早い。古代の服飾文獻(xiàn)資料「制衣」は初めての発見であり、秦代の服飾技術(shù)書の貴重なサンプルになる。秦代に行われていた宴席上のゲームを記した「酒令」には挿絵だけでなく、サイコロまで付屬していた。
「算書甲種」の冒頭に書かれた「魯久次問數(shù)于陳起」は、対話形式で「三方三円」の宇宙モデルの仮説を示しており、中國の初期數(shù)學(xué)思想史の空白を埋めるだけでなく、重要な天文學(xué)的意義を持つ。
北大秦簡は、同大考古文博學(xué)院の胡東波(こ?とうは)教授を中心とした文化財保護(hù)関係者と考古學(xué)関係者が研究し解読。竹簡から見つかった二つの表形式のカレンダーがそれぞれ始皇帝31(紀(jì)元前216)年と33(同214)年に當(dāng)たることから、簡牘が書き寫された時期を概ね戦國時代末期から始皇帝時代と判斷した。考古學(xué)チームは當(dāng)時の秦簡の所有者を秦の南郡(現(xiàn)在の湖北省)の地方官吏だと推測している。
編集:董麗娜
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